皆さん、お元気ですか?
今回は、韓国のドラマにもよく出てくる、韓国のり巻き(김밥 キンパ)の話です。
最近韓国の繁華街ではのり巻きの看板がよく見られ、店の中は観光客や若者で賑わっています。テイクアウトで持ち帰ることもでき、手軽に食べられる料理として人気ですね。
遠足やピクニックの時に持って行くのも、昔からのり巻きが定番で、なくてはならない料理でした。
遠足の日の台所は、ごま油の香ばしい香りでいっぱいになり、母は愛情たっぷりに手作りののり巻きを作ります。
どの家でも見られた、懐かしい風景です。
遠足の楽しみの一つ、みんなで食べる楽しい昼食の時間。我が家ののり巻きを友達と交換して味見をします。
形は同じでも少しずつ味が違うのが不思議でした。
韓国のり巻きは古代からあった伝統料理ではなく、日本の海苔巻きが韓国に伝わり、酢飯を韓国人が好きなごま油風味に変え、キムチではなくたくあんを入れて、持ち歩けるビビンパのようにアレンジされた料理と思われます。
元々韓国では、穀物を大きな野菜や海苔などで包んで食べることが福を包むようで縁起が良いとされていることもあったためか、韓国の食としてしっかり根付きました。
テイクアウトで手軽に持ち帰ることができたり、
お腹が空いた時は、のり巻きとお茶があれば立派な食事になり、
具も野菜など色々入っているものは、一食でも栄養のバランスが良いです。
遠足やピクニックの時だけではなく、忙しい現代人の生活スタイルの変化に合わせて次々と新しいのり巻きが誕生しています。
韓国海苔について
今回は、韓国の海苔の話も少ししましょう。
海苔の歴史は古くからあったと思われます。1420年頃の記録に養殖は250年から400年前と言われています。
海苔の種類は一般的に、
1.재래김 ジェレキム(朝鮮海苔)
高級海苔で薄く穴がある。磯の香りと甘みがありながら口の中で溶けるように柔らかい。乾燥海苔2枚を持って炙り、ごま油を少し入れた醤油につけてご飯を包んで食べると美味しい。
2.돌김 トルキム(岩海苔)
厚みがあり荒目で穴があり、甘みがあるけれど少し硬い。佃煮のように醤油味にあえると美味しい。
3.파래김 ハレキム(青海苔)
青のりの独特な香りがあり、ほんのり苦味がある。
3.편김 ヒヨンキム
厚みがあり穴がない、寿司や海苔巻きの時に使う。
などがあります。
皆さんが好きなごま油風味の韓国海苔は、私が子供の頃は家庭で乾燥のりにごま油をぬり、塩をふりかけて重ねて置いて、食べる時に火で炙り、食べやすい大きさに切って食べていました。1、2、3、の海苔でてきています。
ごま油の香りがとても香ばしかったです。
韓国では昔から正月1月15日上元節食には、大きめの野菜などに五穀ご飯を包む料理・복쌈(福包み)を食べ、1年の豊作と健康を祈る伝統があります。
海苔も同じように、縁起が良いので、誕生日やハレの日などによく出てきます。
海苔はアルカリ性食品で、良質なタンパク質、ビタミンA、B1、B2 C、D、カルシウム、カリウム、鉄などの栄養素が豊富です。のり巻きにどんな具を入れるかによって栄養も変わりますが、具だくさんののり巻きなら、立派な一食分の食事と言えるでしょう。
韓国のり巻きの種類
昔からある一般的なのり巻きの具は、
- ほうれん草
- 人参
- 牛肉赤身
- ソーセージ
- たくあん
- 卵の薄焼き
でした。
その後、カニかまぼこやじゃこ天、味付けごぼう、ハム、などを入れるようになり、
屋台のミニ海苔巻きに洋辛子のタレにつけて食べる麻薬海苔巻き、
具無しのミニ海苔巻きをピリ辛大根と食べる南地方のトンヨンキムパ통영김밥、
他には、
- ツナ
- チーズ
- ちりめんじゃこ
- キムチ
- プルコギ
- とんかつ
- エビフライ
- 激辛海苔巻き
- 卵巻き
などなど種類も多い事。数え切れないほどです。
最近ではピクニックに行く時も、のり巻きを作る時間や手間を惜しんで、お店で買って出かける人もいるようですが、我が家ののり巻きを家族でいっしょに作って楽しむのも良いですね。
家で作る時は、のり巻きの具はできるだけ5色、体に優しい天然の食材を使い、栄養面を考え動物性と植物性を組み合わせると良いでしょう。
ぜひ我が家のオリジナルのり巻きを作って見てくださいね。
今回は、昔からの具を入れて作る金裕美の愛情たっぷり韓国のり巻きをご紹介しましょう。参考にしてくださいね。
韓国のり巻きの作り方
材料(のり巻き4本分)
- 寿司のり 4枚
- あたたかいごはん 640 g
- 牛肉赤身うす切り 100 g
- 干ししいたけ 大1枚(戻した物)
- ほうれん草 100 g
- にんじん 80 g
- 卵 2個
- たくあん 80 g
- ごま油
- 塩
- すりごま
- サラダ油
(A)牛肉と椎茸の下味つけ
- 濃い口醤油 大さじ1
- お酒、みりん 各大さじ2分の1
- こしょう、すりごま、ごま油 各少々
作り方
1. あたたかいご飯に塩、ごま油、すりごま、少々を入れて混ぜ、薄味をつけて冷ます。
2. 牛肉は長いまま、しいたけは薄切りにし、(A)を加えて混ぜ、ごま油をひいたフライパンで炒めて冷ます。
3. にんじんはせん切りにするか4〜5mm角の細切りにし、塩を入れた熱湯に入れてゆでて、冷水に取り水気をふき取る。塩、ごま油で味を付ける。
4. ほうれん草は塩を入れた熱湯に入れてゆでて冷水に取り水気をしぼる。塩2〜3つまみ、ごま油少々を入れて混ぜ合わす。
5. 塩少々を入れた溶き卵を、サラダ油をひいたフライパンで薄く焼く。4枚に切る。
6. たくあんは5〜6mm角の細切りにする。
7. 巻きすにのりを1枚乗せ、1.のご飯を乗せて平らにひろげて、2.〜6.の材料を入れて日本の海苔巻きの要領で巻く。
8. 食べやすい大きさに切る。
※たくあんの塩分を見て味付けを調節してください。甘みが少なくあっさり味がいいですね。
※気温が上昇する梅雨や暑い夏には、できるだけ火を通す食材を使い早めに食べましょう。
栄養たっぷりの海苔巻は健康につながります。
健康である事は幸福な事。
美味しく食べて、みんな、幸福になれ~~