皆さんお元気ですか?
毎日のように新型コロナのニュースが流れていますが、皆さんはどんな毎日を送っていますか?
こんな時こそ抵抗力をアップする毎日の食事が大事になります。
新型コロナのため、韓国に行って市場や街、最新の食の風景をご紹介出来ませんので、今回は日本のどこでも手に入る食材を使ったビビンパを紹介したいと思います。
ビビムは混ぜる、パプはご飯の事。混ぜて食べるご飯。
ビビ(ム)パ(プ)は日本語ではピッタリの発音はできません。(ム)や(プ)は音を出さないようにくちびるを閉じるようにします。
いろいろな日本語表記がありますが、ここではビビンパと表記しています。
たくさんの貴重な旬の山菜や野菜を使って作るビビンパは1番のご馳走ですが、普段手に入る手頃な野菜を使って作るビビンパも美味しく作ることが出来ます。
ビビンパはナムルをご飯にのせて混ぜる料理なので、まずナムルを作るところからはじめます。
食材によっても味付けや調理法などいろいろ変わります。今回はシンプルに作りやすいナムルを使ったビビンパを後ほどご紹介いたしましょう。
ビビンパの歴史
記録には、1800年代にはあったということですが、記録よりかなり以前からあったと思われます。
山の神、海の神、村の神などを祀る時は、家から離れたところで祀ります。
その神様に供えた料理とお酒を、皆が分けて食べる、神様と共に食事をする、それを飲福と言います。
家から遠いため人数分の食器がなく、大きい器に入れて混ぜて食べたのがビビンパの始まりと言われています。
それ以降、各家庭の法事でも同じように、その習慣は続くようになったと思われます。
また、1年の終わりの大晦日には、今年の締めくくりの料理として、残りのおかずのナムルや肉などを入れてビビンパを作って食べ、新しい年を迎えます。
ビビンパを骨董飯(コルトンハン)とも言います。
新しい良い年を迎えるような習慣としても食されていました。
そして、農家の畑仕事での昼食など、外での食事はビビンパをよく作って食べていました。限られた食器を使った一番食べやすい料理だったのかもしれません。
麦ご飯に、夏においしい間引き菜のキムチやナムル、コチュジャン、そして味噌チゲ入りのビビンパは夏定番のビビンパでした。
そんな懐かしい風景は時代と共に少しずつ変わっていきます。
今では、いろんなナムルのビビンパを売りにしている飲食店があり、いつでも食べたい時に食べられるようになっています。健康のため野菜を食べたい人達の健康食としても、また、外国からの観光客にも人気があります。
韓国はカラッと乾燥した気候のおかげか、野菜がしまっていて、とても美味しいです。韓国を訪れるときは野菜たっぷりのビビンパを食べてみるのをおすすめしたいです。
ビビンパの種類
ビビンパは各地方の郷土料理でもあります。
전주비빔밥 全州(ジョンチユ)ビビンパ
南部地方の전주비빔밥 全州(ジョンチユ)ビビンパが有名です。
いろんな旬のナムルに牛肉のユッケが乗り、全国に広がり有名になって来ています。
大豆もやしが美味しく、ビビンパとセットで、もやしスープと水キムチが出てきます。
味付けに手作りの醤油やコチュジャンにこだわり、季節ごとに少しずつ変えながら季節の味を楽しめるといいます。
진주비빔밥 晋州(チンジュ)ビビンパ
同じく南部地方のビビンパです。ご飯の上にのせるナムルや牛肉のユッケ、錦糸卵など種類も多く華やかで、花飯ともいいます。
量も少し少なめで牛肉の血を入れた牛肉のスープが出てきます。
その他のビビンパ
石釜のビビンパは後からできたもので、香ばしいこげご飯は日本の方々が好むような気がします。今でも大人気です。
それ以外にも大邱や北の海州でもビビンパはあったと言われていますが、今はあまり見当たりません。
最近日本のテレビでもカルビビビンパがたまに出てきますね。
カルビ肉を焼いてのせるとカルビビビンパになり、
すき焼き用の肉のプルコギを載せるとプルコギビビンパ、
または牛肉ユッケを載せるとユッケビビンパになります。
日本では生の牛肉のユッケは使われなくなりましたが、韓国では今でも使われています。
ビビンパは辛くなく野菜たっぷりで、誰でも食べやすいので、日本でも人気がありますね。
家庭のビビンパ
家庭で気軽に作れるビビンパもあります。
大きめのボウルにご飯を入れて、冷蔵庫に残ったナムルや料理にごま油やコチュジャンを入れて混ぜてよく食べます。
韓国のドラマが好きな方ならよくドラマにも出てくるのをご存知かもしれません。
ストレスがたまった時も、自分でピリッとコチュジャンが辛いビビンパを作って食べればストレス解消になるかもしれませんね(笑)。
日本から見るとあまりお行儀がよくないようにみえるかもしれませんが、気取らない家族や仲間の間で、そのような食べ方がされています。
冷蔵庫に残ったナムルやおかずで作るビビンパの味は、入れるおかずで変わります。
料理上手な人は、入れるおかずの組み合わせを考え、美味しく作れるのです。次に同じ味のビビンパは作れませんが(笑)
そんな家庭での暖かい食事の風景や習慣も、これからは時代と共に少しづつ変わって行くかもしれません。
ビビンパの栄養価
ビビンパは、現代人が必要としている栄養の面でも優れた料理です。
何種類もの色のナムルを食べると自然と栄養のバランスも良くなります。
野菜によって含まれる栄養素は異なりますが、ビタミンCや、A、βカロチンなどは風邪予防、美肌や解毒・排出、コレステロールを下げたり免疫力をアップさせます。
植物性のごま油やすりごまと組み合わせることにより栄養価もアップします。
そして野菜だけではなくお肉をのせることにより、体力をつける事にもなります。
まさに今必要とされている植物性と動物性のバランスを考えた健康食と言えるでしょう。
失敗しないビビンパの作り方
ビビンパに乗せるナムルは一般的には、ほうれん草ナムル、ぜんまいナムル、大豆もやしナムル(または大根ナムル)の3色ナムルがよくご飯に乗せられます。法事にも使われる3色の基本のナムルだからです。
大根を煮て作る白色の大根ナムルを法事に白色として使う時もあります。
火を通した大根のナムルがいつの間にか日本では生大根の酢の物になっていますが、生の大根の酢の物は基本的にビビンパには使いません。
そしてお皿に盛る時、またはご飯に乗せるナムルの種類も、3種類、5種類または7種類を盛るようにします。
ビビンパを作るコツ
アクがない野菜を選ぶこと。
色合いがいいように野菜を選ぶこと。
火を通した野菜を使うこと。
そして、旬の野菜があればもっといいです。春なら春の山菜や野菜で、夏ならナス、秋ならきのこなどを使うと良いでしょう。
アクがない野菜なら、茹でるか炒めるようにします。
味付けはシンプルです。コチュジャンや味噌を使う時もありますが、薄口醤油、塩、ネギ、おろしにんにく、すりごま、ごま油、をよく使います。
全体的にはごま油風味にします。
簡単でおいしい!ビビンパの作り方
コロナの為しばらく来れなかった中学1年の孫が久しぶりに来ました。
マスクをしたまま孫でもできるように簡単に家にある野菜を使ってビビンパを作りました。とても楽しい時間で、野菜たっぷりのビビンパは特別美味しかったです。
今回は、誰でもできる簡単で美味しいビビンパの作り方をご紹介したいと思います。
材料(4人分)
- ご飯4人分 ・・・・・・茶碗4杯
- にんじんナムル・・・・にんじん80g
- 緑豆もやしナムル・・・緑豆もやし100g
- ブロッコリーナムル・・ブロッコリー100g
- 牛肉炒め・・・・・・・牛肉うす切り100g (すき焼き用)
- きのこ炒め・・・・・・生椎茸100g
- きざみのり少々
- 錦糸卵適量(又は目玉焼き人数分)
- 青ねぎ小口切り少々
- コチュジャン適量
- 調味料各種(すりごま、おろしにんにく、ごま油、濃口醤油、薄口醤油、酒、みりん、白胡椒、胡椒、塩)
1.にんじんナムルを作ります。
材料
にんじん80g
(A) 塩2つまみ、薄口しょうゆ小さじ1、すりごま小さじ1、ごま油小さじ1、白胡椒少々
作り方
- にんじんはせん切りにして塩ひとつまみを入れた沸騰したお湯に入れてサッと茹で、冷水に取り水気をしぼる。
- (A)を加えて軽くまぜあわせる。
2.緑豆もやしナムルを作ります。
材料
緑豆もやし100g
(B) 塩2つまみ、薄口醤油少々、すりごま、ごま油小さじ1、小口青ねぎ少々、おろしにんにく少々
作り方
- もやしはサッと水洗いし沸騰したお湯に入れて茹で、ザルに取り、水気をきる。
- 冷まして(B)を加えて軽くまぜあわせる。
3.ブロッコリーナムルを作ります。
材料
ブロッコリー100g
(C) 薄口醤油小さじ1、塩小さじ4分の1、すりごま小さじ1、ごま油小さじ1強
作り方
- ブロッコリーは水洗いして、枝の付け根に包丁を入れて切り、断熱容器に入れてラップをする。
- レンジに1分30秒ほどかける。
- ラップを外して小さめに切り、(C) を加えて軽く混ぜ合わせる。
4.牛肉炒めを作ります。
材料
牛肉うす切り100g (すき焼き用)
(D) 濃口醤油大さじ1弱、お酒、みりん、各大さじ1、砂糖小さじ1、すりごま、ごま油、おろしにんにく、コショウ 各少々
作り方
- 牛肉の薄切りは長さ3~4センチほどに切り、(D) を加えて混ぜ合わせる。
- ごま油少々をひいたフライパンで炒める。
5.キノコ炒めを作ります。
材料
生椎茸100g
おろしにんにく少々
(E) 塩2つまみ、こいくち醤油小さじ1
作り方
- しいたけは石づきを取り、縦半分に切り、5ミリの幅にうす切りにする。
- フライパンにサラダ油を少々をひき、1.のしいたけ、おろしにんにくを加えて炒め、(E) を加えて炒め合わせる。
6.器にご飯を入れて上の1〜5、錦糸卵(又は目玉焼き)、きざみのりを彩り良く乗せます。
コチュジャンをお好みで入れて、よく混ぜて食べましょう。
※味付けは野菜の茹で加減や野菜によって塩加減を調節しましょう。
※法事に供えるナムルは、にんにく、ねぎ、唐辛子は使わないようにしましょう。
手軽に楽しめる美味しいビビンパが出来上がり。
美味しく召し上がれ~
暖かいスープ、または発酵した水キムチがあればもっといいね~
皆さん。
こんな時こそ、しっかり良い食事を取り、体力や抵抗力をアップさせて、
コロナに負けないように頑張れ~~