今では赤く辛い味のイメージの韓国料理ですが、昔は白色だったのはご存知ですか?
今日は韓国料理に欠かせない唐辛子の話をしましょう。
唐辛子のルーツ
1400年頃ヨーロッパ で高価で貴重だった胡椒を探し求めていたコロンブスが、 アメリカの新大陸を発見した際に、胡椒のかわりにペルーの Red Pepperを発見しました。
辛い品種や辛くない品種、小さいものや大きなものなど、いろんな品種を栽培して広がったと言われています。
韓国には1500年末から1600年頃に入り、1700年代には料理に使うようになったと言われています。
気候と風土に合ったせいか、韓国では、辛いだけではなく甘い成分と旨味成分のアミノ酸がある唐辛子が できるようになり、それからさまざまな料理に使うようになったといいます。
唐辛子の効能
唐辛子の辛み成分カプサイシンは、
- 酸化に強く臭みを消す
- 体内の脂肪を燃やす
- 体の代謝をよくし消化を助け食欲昇進
など、うれしい効能があります。
また、唐辛子にはビタミンA、C、 E 、も非常に多く含まれており、ストレスや美肌にいいと言われています。
唐辛子の食べ方
唐辛子は 一年草で、甘辛、 中辛、 激辛、の味がありますが、唐辛子のワタとタネの部分に辛い成分が多く含まれています。そして小さいほど辛いですね。
夏には緑の唐辛子の生 풋 고 추 (フッコチュ)を、コチュジャンや味噌につけて生で食べたり、ピクルスに したり、料理の最後に香りや辛味で入れます。
秋になると、赤色の唐辛子の生 다홍고추 (タホンコチュ)になります。
干して乾燥させ、あらびき・中挽き・細挽きにして、粉唐辛子 고추가루 (コチュカル )にします。
また細切にして糸唐辛子にもします。保存しておいていろんな料理に使い分けますね。
唐辛子が韓国に入って料理に使った歴史は、それほど古い訳ではないですが、唐辛子がもたらした影響は非常に大きく、韓国料理は元来の白い料理から、赤色の唐辛子味が特徴になりました。
また昔から手作りの味噌や醤油の壺の魔除けや虫よけに、
男の子が誕生した時に玄関に赤い唐辛子を飾って男子のしるしとしてみんなに知らせる、
などなど、食だけではなくいろんな民間信仰まで深く根付いています。
適度に唐辛子を食べるのは体に良いです。でも、始めの方はいきなり激辛の唐辛子を食べすきないで、甘口からすこしずつ慣れていくようにするといいでしょう。