金裕美のおいしい韓国料理

サンチュ(상추)は、夏の名脇役

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サンチュ

みなさんはサンチュ상추(ちしゃ)で何を包みますか?今回は상추サンチュの話です。

サンチュの原産地はヨーロッパ、インド北部とも言われています。
中国を通って韓国に入ったのは三國時代ぐらいからとも言われていますが、高羅時代くらいには質が良いサンチュを栽培していたと言われています。

朝鮮時代中紀の伝統食事礼儀の本にも、

「サンチュにご飯を包んで食べる時はあまり大きく包まないで一口に入るように包む」

と記録しているほど、古くからサンチュは愛され、よく食べられていたんですね。

サンチュ

サンチュの栄養素

サンチュはキク科の2年草ですが今はビニルハウスで様々な品種を一年中栽培しています。品種も多く形も色もいろいろで、成分に差がありますが、下記の特徴があります。

  • 水分が多い
  • ビタミンA、B、C、E、カリウム、カルシウム、鉄などの栄養素が含まれている
  • 鎮痛作用と麻酔作用があり、ストレスと不安が多い現代人の神経安定や不眠対策に良いという説も
  • 女性の悩みの便秘や貧血 、夏バテや二日酔いに効果的と言われています。
  • 苦い味は消化にいいと言われています。

サンチュ

 

サンチュと韓国の食文化

昔から田舎では夏になると麦ご飯とコチュジャン、味噌、塩辛などをサンチュに包んで食べるのが定番でした。穀物の中でも、ご飯は豊かさと福の象徴でもあります。

サンチュの葉っぱで包んで食べると幸せになる、素朴な人たちの願いが込められているのですよ。

今は年中肉を焼いてサンチュで包んだり、魚の刺身をサンチュに巻いて食べています。
また、サラダや酢の物、サンドイッチにも使える、生食野菜の代表と言えるでしょう。
そして西洋化して行く食の中で、生で食べる野菜・サンチュの品種はますます増えて行くことになると思います。

サンチュ(チシャ)

サンチュの賢い食べ方

日本でもサンチュからサニーレタス、レタス、グリーンリーフサラダ菜、などなど最近ではいろいろな品種があります。レタスなら外側の緑色が濃いところも捨てないで料理に使ってくださいね。刻んで玉子とじや焼き飯、炒めものやスープなどに入れるとおいしいですよ。無駄なく使いましょう。

夏バテで疲れている時にスタミナをつけたいのなら、元気の源になるお肉を適量焼いて、サンチュに包んで食べるのもおススメします。お肉を食べる時に、アルカリ性のサンチュに包んで食べるのは非常に良い食べ方ですよ。

サンチュ

夏のご馳走と相性抜群のサンチュですが冷野菜なので食べ過ぎると体が冷えます。温野菜を組み合わせて食べると更に良いでしょう。

例えば、サンチュに包む時に、コチュジャンと日本の味噌に甘みを加えて、ネギたっぷりに、ニンニク、生姜、ごま油で味をつけて少し入れで食べると安心です。体を冷えなくするだけではなく、解毒作用までありますよ。

これからだんだん暑くなってきます。暑さに負けないようにしっかりバランスの良い食事を取ってくださいね。

サンチュ(상추)で元気と幸せを包んで食べましょう。

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