韓国の伝統的な食文化

韓国の旧暦と季節の餅

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

新年あけましておめでとうございます。새해복많이받으세요

韓国のお正月は旧暦ですので1月28日になりますね。
皆さんにとって良い年になりますように。

今回も餅の話をしましょう。

餅は家庭の様々な行事で、大切な役割を果たす食べ物でした。地方の餅も多種多様で、韓国の餅の文化はとても奥深いです。

ソウルの仁寺洞-인사동 (インサトン)は歴史ある街で、行ったことがある方も多いと思います。朝鮮時代に権力を持った貴族の両班-양반(ヤンハン)達が宮廷の周りに住んでいて、そこには餅の専門店も集まっていました。

今ではだいぶ少なくなりましたけれど… 何店舗かはまだ残っています。

韓国の地元のマーケットや団地の市場の一角には、数多くいろんな種類の餅が並んでいます。韓国に行った時に好きな餅を買って食べてみるのもいいかもしれないですね。

 

さて、前回は人生と餅の話でしたが、今回は季節ごとの餅の話を簡単にしましょう。

1月1日 설날(ソルナル)

1月1日の설날(ソルナル)には、純粋で神聖という意味を持つ、白くて長い米の餅が食べられます。

韓国の餅

白から新しくいろんないい事が生まれていくという意味を持っています。
떡국(トック)お雑煮や、形で押した押し餅、절편(チョルヒョン)に使われます。

トック

1月15日 대보름(テエホルム)

白い米の月見餅が作られます。月のように明るく、暖かく、豊かで、丸く生きるように。

また、薬飯-약밥(ヤグパプ)も作られます。

薬飯は、もち米に栗、干しなつめ、松の実などに蜂蜜、黒砂糖やキャラメル、シナモン粉などを入れて茶色に蒸したものです。

新羅時代の1月15日に王が危険から命を助けててくれたカラスに恩返しをしたと言われている黒色の薬飯もあります。

3月3日 삼짇날(サムチンナル)

진달래화전(シンタルレファジョン)ツツジ花つけ焼きもち

ファジョン(花煎)

春が来て、女性はツツジの花つけ焼き餅を作って花見をしながら楽しみます。
男性はお酒を飲みながら花見を楽しみます。

4月

ケヤキの新芽と米の蒸餅(느티떡)や、
黄色いバラの花つけ焼きもち などが作られます。

5月5日 단오(タノ)

ヤマボクチ(수리취)と米粉をついてあんを入れて蒸した餅を食べ、
豊作を願います。

6月15日 流頭-유두(ユウトウ)

新小麦を使った薄いクレープにごまとはちみつを入れて包み蒸したものを作ります。

7月

夏にはすぐ痛まないように、油で揚げた餅(주악)や、증편(ズンヒョン)-お酒入り発酵蒸し餅が食べられていました。

8月15日 お盆 추석(チュソク)

2017年の旧暦のお盆は10月4日です。

松餅-송편 収穫の感謝祭、新米粉生地に旬の食材の栗あん、豆、なつめ、やごまあんを入れて松葉を敷いて蒸した餅が食べられます。

9月9日 重陽節 중양절 (チュンヤンチョル)

九が重なった縁起のいい日に紅葉を楽しみます。

菊酒(국화주)、菊の花をつけて焼き餅 など

10月上月 상달(サンダル)

1年の中で最も良い月、何でもある豊かな月です。村祭が行われ、家内祭家の安全を祈ります。

고사 떡 (コサトク) あずき蒸餅

冬至 동지(トンチ)

あずき粥に餅の団子を入れて食べます。
魔除けに、また今年の汚れや悪い事は全部厄払いして、新年を迎える心の準備をします。

季節ごとの願いや、嬉しい時や悲しい時を皆と分かち合い、毎年安全で幸せな年になるように祈る、餅の奥深い世界、いつまでも続いてほしいですね。

 

金裕美韓国料理教室の詳細はこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*